流行予知に関する一考察 6

 当ブログでは、これまで曖昧な感覚にたよっていたファッションの科学的定義を試みる。ファッション業界には、科学やら定義などというと拒絶反応を示す者が多くいる。だが、成長がとまり構造的不況に陥ったファッション業界では、感覚にたよる従来のやりかたでは生き残ることさえ難しくなっている。そこで私は、科学的思考のできる、より文明的で知性的な人材を育てる必要があると考え、研究内容を公表することにした。

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< 無意識下の制御 >

 日常的な人の行動は無意識下でコントロールされている。 筋肉や内臓の多くは意識的に制御しなくても正常に機能する。 これは顕在意識の下層に潜在意識があり、その潜在意識により行動の多くがコントロールされていることを意味する。

 潜在意識とは、先天的生命維持機能と経験により得られる後天的身体制御機能と、データ保管庫の3大要素で構成される「自覚できない個の本質」である。
前項で述べた「新鮮な驚き」や「不快な驚き」には、これらの要素が大きく関与している。 私は、脳に起こるこの反射を探ることでファッション(流行と称される一様化現象)の本質へ近づくことが出来ると考えている。

 つづく